2024.01.30 20:05魔よけ柊鰯(ひいらぎいわし)。焼いた鰯の頭に柊の枝をさします。柊の棘が鬼の目に刺さり、鰯を焼いた時の煙が苦手な鬼。ともに鬼が近寄らないように門や玄関に掲げました。主に大阪や関西で行われる風習です。目籠(めかご)。軒先の高い場所に竹で編んだ目の粗い籠(目籠)をつるします。静岡県中西部の風習で鬼おどしとも言われます。護符。岐阜県下呂市竹原地区では鬼の顔を書いた札を戸口や玄関に貼り鬼の侵入を防ぐ鬼めくりという...
2024.01.29 20:41鶏始乳72/72きょうから七十二候はラスト72番目の鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)が始まります。現在は人工的に年中産卵するように鶏を育てています。自然の中で鶏を育てていた頃は冬になると卵は得られませんでした。とや(鳥小屋)で鶏が卵を抱くようになる大寒の終わり、少しずつ春の訪れを期待しました。寒中の卵は時間をかけてゆっくり育つので一年の中で栄養価が高く濃厚になります。鶏の祖先は野鶏という雉の仲間です。家禽にな...
2024.01.28 18:49豆まきと言霊発した言葉には神が宿り現実に影響を与えるという言霊(ことだま)信仰。祝詞はとても重要視されました。言霊は生活の隅々まで浸透していました。「鬼は外、福は内」と言いながらの豆まきもその一つです。マメは鬼の目のこと。魔目でした。同じ音の豆を使って家に住み着いた邪気を払いました。また五穀の象徴である豆には神が宿ると考えました。炒り豆を使うのはまいた後に芽(目)が出ないため。もしも芽が出たら凶事が起こる前兆...
2024.01.27 19:50まもなく節分二十四節気は太陽と地球の動きをもとに1年を24の節気に分けています。そのうち太陽の黄経が315度になる日が立春です。立春は1年の始まりの日ですが太陽暦、太陰暦とは異なります。そこで月の動きに二十四節気を取り入れた太陽太陰暦が日本社会では明治時代の始めまで使われていました。もとは立春、立夏、立秋、立冬の前日を節分と呼びました。現在では立春の前日を節分と呼ぶのが一般的です。ことしは2月3日が節分。二十...
2024.01.26 20:45諸説あり恵方巻大正時代初期に大阪の花街でお新香を巻いた海苔巻きを恵方を向いて食べたという説があります。1932年大阪酢商組合が「節分の日に(中略)恵方を向いて巻きずしを丸かぶり(中略)幸運に恵まれる」と書いたちらしを配布。1973年大阪海苔問屋協同組合が「節分の夜(中略)巻きずしを丸かぶり(中略)幸運が回ってくる」と書いたちらしを寿司屋に海苔を納める時に配布。当時の大阪のデパートでも2月3日に「幸運巻きずし大売...
2024.01.25 20:10満月きょうは大寒の満月です。太陽太陰暦では12月16日。六曜は「平常を装って吉」を招く先負。満月は月と太陽の黄経差が180度になる瞬間のこと。望とも言い、満月を望月(ぼうげつ・もちづき)とも呼びます。満月の日周運動は太陽と逆なので冬は北寄りの空から日没とともに昇り、夜半に南中します。地球に近づくため海の水が強く引っ張られることから出産が多くなると言われています。サンゴの産卵は新月と満月に近い日に行われ...
2024.01.24 18:55水沢腹堅71/72きょうから七十二候はラスト前71番目の水沢腹堅(さわみずこおりつめる)が始まります。沢に氷が張り詰める時期になりました。1902(明治35)年1月25日に北海道旭川市で記録された-41度は今も日本の最低気温です。この時期に能登半島など岩の多い海岸線では波の花が見られます。プランクトンや海藻が海水と混ざって攪拌されてできる泡が波の花です。真っ白な波の花はできた直後だけ。やがて砂やコケが入り混じって黄...
2024.01.23 20:57恵方巻昨今、商業主義の一環として節分に太巻きを食べる習慣が定着しつつあります。恵方巻(えほうまき)。もともと恵方とは年末に歳神様を各家庭が迎える方角のことでした。歳神様はお正月を家族とともに過ごし松が明けると帰っていきます。門松や松飾りは神様への目印。月の動きをもとに暦と暮らしが一致していた頃に太陽の動きとのずれを調整した二十四節気によって人々は一年という時間の流れをつかんでいました。二十四節気の最後は...
2024.01.22 19:21肉野菜炒め2019年9月の開店から長く続くおすすめメニューです。豚もも肉50gに季節の野菜170gを合わせています。豚肉は塩胡椒、日本酒をもみこみ、卵と小麦粉をコーティング。豚肉と葉物野菜以外の野菜は事前に過油(グォ・ユゥ:油通し)をします。過油(グォ・ユゥ)した食材を熱した鍋に投入。葉物野菜を追加。砂糖、塩、胡椒の順に調味料を食わせて炒めます。すぐにタレ(XO醤・オイスターソース・千鳥酢・スープ)を入れて...
2024.01.21 19:04海老炒飯海老は注文を受けてから無頭海老を塩でもんで水洗いします。一般的にはさらに片栗粉を混ぜて水洗いしますが食堂では塩だけにしています。片栗粉は吸着性が強く臭みだけでなくうま味まで吸ってしまうからです。もんだ海老は2分間ゆでて切れ目をつけておきます。炒飯は玉子とネギと炸醤だけで作ります。器に盛る時に多くの中華料理店では鉄勺(ティェ・シャオ:玉杓子)にギュッと炒飯を詰めて皿に半球形に押さえつけます。食堂では...
2024.01.20 20:32款冬華70/72きのうから七十二候は70番目の款冬華(ふきのはなさく)が始まりました。款冬は「かんどう」「かんとう」と読み、フキやツワブキ、ヤマブキの異称として使われます。フキノトウがつぼみを出す頃になりました。西日本では1月から2月、東日本では2月から3月にフキノトウが芽を出します。フキは日本原産の多年草です。フキノトウはフキのつぼみ。春の山菜です。雄株は花粉があるので花の色は黄色く見えます。これを冬黄と書いて...
2024.01.19 20:37大寒24/24きょうから二十四節気は最後の大寒が始まります。冬の終わり、もっとも寒い半月になりました。今から2400年から2200年前の中国は戦国時代でした。その時代に二十四節気が誕生します。月の動きをもとにした太陰暦では毎年5日ほど太陽の動きと暦がずれていきます。太陰暦を採用していた当時、暦が農作の基準になりませんでした。そのため太陽の動きをもとにして作られたのが二十四節気です。日の出の位置や南中の角度などか...