2022.01.30 20:45鶏始乳一年の季節の移ろいを24に分けた二十四節季。それぞれの節季をさらに3つに分けた七十二候。いよいよラスト、第72候目の「にわとりはじめてとやにつく(鶏始乳)」が今日から節分まで始まります。鶏が春の気配を感じて卵を産み始める時期という意味です。鶏の祖先の赤色野鶏(せきしょくやけい)は最初は食用ではなく時を告げる役目がありました。鶏は犬やイルカと同等の知能を持っています。鳥類には汗腺がないのでトサカから...
2022.01.29 20:05親心緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が出ると17時以降のお客様が一気に減ります。ランチはにぎやかでもディナーは売り上げがない日も珍しくなくなりました。ご飯の保温やオーブンの待機で電気代がかかります。コンロの種火でガス代がかかります。冬場はトイレ便座の保温機能、暖房も必要になります。現在は17時以降のご予約がない日はお酒中心で対応させていただいています。お酒は電気代もガス代もかかりません。昨日は久しぶ...
2022.01.28 19:47蒸すと蒸(ふ)かすどちらも食材に蒸気をあてて加熱する調理法です。蒸すは幅広い意味で使われます。蒸かすはどちらかというと硬い食材を柔らかくするという意味で使われます。茹でないので水溶性の栄養素は流出しません。同時にうま味を閉じ込めます。油を使わないのでヘルシーです。ひっくり返したり混ぜたりしないので食材のかたちをそのままに保ちます。蒸気で乾かすことなく100度前後で加熱するのでふっくらと仕上がります。焦がす可能性は低...
2022.01.27 19:59黄河流域中国北部の黄河流域が麺発祥の地です。現在は世界で食べられている麺。今から約3000年も前にメソポタミアから中国に小麦が伝わり生産が始まりました。文献に登場するのは後漢の時代「四月月令」に記載されている水洩餅が最初です。作り方が文献に登場するのは550年頃の北魏時代「斉民要術」です。中国では餅と書いて小麦粉を使った食品全般を意味します。麺も小麦粉のことです。餅は4つの系統に分かれます。水で煮る湯餅、...
2022.01.26 20:57混ぜ麺ラーメン用の生麺は地元の製麺所から仕入れています。生麺なので冷蔵保存してもやがて賞味期限になります。食堂では最低限の仕入れで使い切るようにしています。そのためひんぱんに仕入れることもありますが、だからといって仕入れ量を増やすとぱったり注文が止まるので商いとは難しいものです。賞味期限を迎えた生麺は茹でて洗ってぬめりをとります。油と醤油を混ぜて小鉢や料理の添え物として使っています1月27日(木)は定休...
2022.01.25 19:43ゆっくり食べる短い時間にさっさと食事を済ませると唾液が分泌されません。また「見る・匂いをかぐ・触る・かむ・喉ごしを感じる」という五感を刺激できません。日本社会全体の問題ですが、食事時間を楽しむための労働時間になっていないところから見直す必要があります。ランチからコース料理をゆっくり食べる生活をおすすめします。よくかんでゆっくり食べると唾液がたくさん分泌されます。唾液には多くの酵素が含まれています。その中には抗酸...
2022.01.24 20:20さわみずこおりつめる水沢腹堅(さわみずこおりつめる)。一年を72に分けた七十二候。いよいよ71番目の水沢腹堅になりました。厳しい寒さのため沢の流れる水でさえ凍る時期という意味です。1902年1月25日に旭川で-41度を記録したのが現在でも日本の最低気温です。この時期の味覚の代表はぶりやごぼう。唐揚げや煮物、混ぜご飯などで食べるとおいしいですね1月25日(火)はランチのみの営業ですNo.895
2022.01.23 20:35ぬか穀物を精白したときに出る果皮、種皮、胚芽などを糠と呼びます。英語ではBran。玄米を精米するときに出る糠が米糠です。タンパク質が13%、脂質、糖質、リン、カリウム、ビタミンB1、ナイアシンなど栄養価がとても高いのですが、風味の点で料理の素材になりにくいものです。この栄養成分を餌にして乳酸菌や酵母が増殖を繰り返して野菜の栄養価を向上させて保存期間を長くしたものが糠漬けです。米糠は発酵には欠かせません...
2022.01.22 21:31辛み辛みは味覚受容体では感じません。痛みと温度を感じる部分で受容するので基本的な五味には入っていません。カプサイシン(トウガラシの辛み)は発刊を促し新陳代謝を促進します。しかし過剰摂取は胃がんの原因になります。ワサビやカラシ、大根などの辛みは硫化アリルなどアリル化合物。ツーンとくる清涼感があります。揮発性が高いのでお茶などで和らぎます。反対に冷水では辛さが増します。生姜はショウガオール、山椒はサンショ...
2022.01.21 20:47辣白菜(ラァパァツァイ)中国発祥の白菜漬けです。中国で辣白菜と言えばキムチのことです。日本ではトウガラシや花山椒を使った甘酢漬けを辣白菜と呼びキムチと区別しています。白菜の季節になると食堂では辣白菜を仕込んで定食の小鉢に使っています。白菜は一枚ずつはがして洗います。水気を切って2日ほど干してからつかうと甘味が増します。葉の柔らかい部分は5cm切り、硬い白い部分は長さ5cmの拍子切りに。人参の千切りを加えて塩でもんで水出し...
2022.01.19 19:56だいかん今日から二十四節季の最後、大寒が始まります。日本の風土に長く定着していた太陽太陰暦では年末にあたる寒さがもっとも厳しい時期です。大寒の最終日、つまり大晦日(おおみそか)に豆をまく年越しの行事が節分の豆まきです。この時期の便りが寒中見舞い、立春を過ぎると余寒見舞いになります。七十二候は第70の款冬華(ふきのはなさく)。雪が積もっていても目を出す蕗(ふき)。春の使いとして珍重されました。「難を転ずる」...
2022.01.18 20:39雪でした2022年は1月7日から通常営業を始めました。前日に鎌倉でも雪が積もり、7日の朝は地面が凍っていました。食堂の入り口は雪景色。開店から初めての景色です。ことしは黒板塀の脇にポットを置いて野菜を育てる予定です。晴れの日はほぼ一日中日差しがある場所。いままでそれに気づかなかったことを悔やみます。赤玉、腐葉土、たい肥などは準備しました。小さなセルポットでサニーレタスが育っています。寒さと感染症の広がりで...