腸炎ビブリオ
1950年大阪でシラスを食べた272人が激しい下痢症状を示し20人が死亡しました。その時検出された未知の細菌です。1963年に腸炎ビブリオ菌と名付けられました。ビブリオ属にはコレラ菌もいます。好塩性といって塩分が多い環境を好むので海中にたくさん存在し、海水温が15以上になると増殖が活発になります。低温、高温、真水、酸を嫌います。魚介類の刺身や寿司が主な原因食品です。感染から発症まで8時間から24時間。激しい腹痛、下痢が主症状で発熱、吐き気、嘔吐を伴うこともあります。夕飯で食べた刺身が原因で翌朝発症することが多いので「夜明けのビブリオ」と衛生学の世界では呼ばれています。増殖速度がとても早く10分に1回分裂します。大腸菌は4時間で4000個になりますが、腸炎ビブリオ菌は4時間で1000万個以上になります。魚介類は真水で洗います。解凍は低温下の冷蔵庫で行います。まな板や庖丁は使用後に洗浄し消毒します。できれば専用を用意します。生食は可能な限り避けます。加熱するときは中心温度が60度以上になるようにします。魚介類は衛生的に保管が難しいので食堂では予約のあった時にのみ仕入れて早めに調理し使いつくしています
No.740
8月9日調理の刺身。昼に仕入れて夜にお出ししました
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