米が主人公
今から3000年前から2000年前にかけて、日本列島では稲作が始まったと言われています。自分で作った米を食事の中心として食べる文化が広がりました。その後、平安時代には貴族階級に米のほかに多くのおかずを用意した大饗料理、動物性食品を使わない精進料理、武士が食べたお膳にご飯とおかずの本膳料理へと発展しました。江戸時代に参勤交代で江戸に集まった武士や、圧倒的に男性が多かった江戸で独身や単身の者にご飯、汁物、漬物、おかずが並んだ定食屋が多く生まれました。だから定食の中心はおかずではなく、ご飯です。米は小麦と違って、それだけですべての栄養素が摂取できる完全食品です。米以外の食品はあくまでも添え物の扱いで十分だったのです。定食なのに「ご飯は少なめに」という声が最近は多くなりました。一品ずつ出るコースと違い、すべてがそろう定食は日本独特の食文化の象徴です
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