ウェルシュ菌

土壌や健常者の腸管内に常在するのがウェルシュ菌です。常在ウェルシュ菌は食中毒を起こしません。これが特殊な形になると毒素を出して腹痛や下痢を引き起こします。家畜の糞便、魚からも検出されています。食肉の感染が多いことが分かっています。土壌に多いのでジャガイモやニンジンなど土中で育つ野菜も感染しています。ウェルシュ菌は嫌気性と言って酸素を嫌います。酸素がない環境下で20度から50度で増殖します。45度でもっとも活発になります。ウェルシュ菌は増殖すると芽胞(がほう)という毒素を出す形態に変わります。芽胞は100度で4時間加熱しても死滅しません。カレー、シチューなどの煮込み料理が汚染源になることが多く集団調理の現場で発生すると患者数が多くなります。嫌気性なので加熱調理によって酸素が失われた状態が生育に適します。室温放置で50度まで下がると増殖が始まります。煮込み料理はできれば具材と液体は別々に冷蔵することが望ましいです。具材を酸素に触れさせることで増殖しにくくなるからです。加熱料理を保存する場合は調理後3時間以内に20度以下の環境に置くことで芽胞型への変化を防げます。食堂ではテイクアウト料理をいったん10度以下の冷蔵庫で急激に温度を下げてウェルシュ菌の増殖を防いでいます。前日調理は感染のリスクがとても高いので小分け冷蔵、食材別好気性(酸素に触れさせる)冷蔵などの工夫が必要です

8月22日(土)の17時以降は貸し切りです

No.742

8月3日調理の醤油ラーメン。ウェルシュ菌は洗浄で落とせるので野菜を使う前に水道水で3度以上桶の水を変えて洗うと衛生的です

佐々木食堂

食の安全と 安心を通して 健康寿命を 伸ばしましょう

0コメント

  • 1000 / 1000